穂木と台木を、カチッとはめる

接ぎ木で、一本の苗木として育つようにしていきます。

穂木と台木の切り口に凹凸をつくり、それをカチッとはめ込みます。そのあと、乾燥しないようにテープをぐるぐる巻いていきます。

接ぎ木をするのは、木が動き出す春先です。まだ眠っている穂木を、これから目覚める台木につなぎます。

接ぎ木で大事なのは、形成層をつなげることです。形成層は、樹皮のすぐ内側にある薄い組織です。ここがうまく重なると、水や養分が通るようになります。

反対に、乾燥して細胞が死んでしまうと、接ぎ木は失敗します。失敗すると、もう一度やり直すのは翌年です。その苗木だけ、まわりより一年遅れて育つことになります。

下の台木は、根を張り、木の育ち方を支えます。
上の穂木は、実をならせる品種です。

台木の技術も進んでいて、木の成長をある程度コントロールできます。昔の台木では勢いよく大きくなりすぎた木も、今の台木ではほどよい育ち方に抑えられます。木が大きくなりすぎると、人工授粉、摘果、収穫の作業が大変になります。手の届きやすい位置で作業できると、無理な姿勢や高い場所での作業を減らすことができます。

小さな凹凸を合わせることで、根を支える力と、実をならせる力が、一本の苗木として育っていきます。

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